「結局、どれを買えばいいんですか」

この記事は、海で使う1台目を選びかねている方に向けて書いた。比較記事を何本読んでも決まらないのは、比べている軸が防水深度と画質だからだと思う。この2つは、素潜りの範囲ではどちらも差になりにくい。

決め手はもっと地味なところにある。あとから水中用のワイドレンズを足せるかどうか。 ここだけが、本体を買ったあとには変えられない。

  • 防水深度で選ばない。 どれも別売ケースで60m前後になる。
  • レンズを足せる道は、機種ごとに片方の会社しか持っていない。
  • 水中モードを名前で用意しているのは Insta360 だけ。

防水の数字は、もう差になっていない

まずメーカー公式の値を同じ軸に置く。順位ではなく深さで並べた。

アクションカメラの本体防水深度を横棒で並べ、スキンダイビングでよくいる水深5〜10mの帯を重ねた図。GoPro HERO13 Black は10mで帯の下限とちょうど重なり、Insta360 Ace Pro 2 は12m、Insta360 X5 と OM SYSTEM TG-7 は15m、DJI Osmo Action 5 Pro は20m。
図: 各社公式サイトの仕様表から本体単体の防水深度を BLUE BREATH が作図。滞在域の帯は当サイトの区分による。
機種 本体だけ 別売ケース 水中モード
GoPro HERO13 Black 10m 60m 記載を確認できず
Insta360 Ace Pro 2 12m 60m あり
Osmo Action 4 18m 60m 記載を確認できず
Osmo Action 5 Pro / 6 20m 60m 記載を確認できず

素潜りでよくいるのは水面からおおむね5〜10mになる。GoPro の10mだけが滞在域の上端と重なり、それ以外は外側にある。 ただしケースを足せばどれも60mなので、深さの話はケースを買うかどうかに置き換わる。詳しい内訳はシュノーケリングのカメラは10m防水で足りる?に書いた。

画質より先に効くもの

水中では、レンズの前にある水そのものが画質を決める。濁った水を1m多く通すほど像は甘くなるので、寄って広く撮るのが基本の形になる。センサーの大きさが効いてくるのは、その条件をそろえたあとの話になる。

残る違いは、レンズを足す道

水中用のワイドレンズを出しているのは、カメラメーカーではない。INON と AOI という水中撮影の専門メーカー2社で、対応する機種が会社ごとに違う。

アクションカメラ6機種について、INON のフロントマスクと AOI のマウントベースのどちらが公式に対応しているかを丸と横線で示した表。Osmo Action 6 と Insta360 Ace Pro 2 は INON のみ、Osmo Action 4 と 3、GoPro HERO13 Black は AOI のみ、Osmo Action 5 Pro と GoPro HERO12 Black は両方。
図: INON のアクションカメラ用アクセサリー一覧と、AOI UWL-03 の対応機種表(いずれも2026年8月26日確認)から BLUE BREATH が作図。

新しい機種ほど広い、という並びになっていない。GoPro は HERO12 に INON のマスクがあり、HERO13 では一覧から消えている。DJI は逆に、Osmo Action 4 と 3 が AOI 側で、5 Pro と 6 が INON 側にある。

両方に載っているのは Osmo Action 5 Pro と GoPro HERO12 Black だけになる。 付け方と順番はOsmo Action の水中レンズにまとめた。

あなたの場合はこれ

  • とりあえず海で撮りたい。レンズまでは考えていない … Osmo Action 6。本体20mで、当面ケースも要らない(世代の違いはOsmo Action は水中で何mまで?
  • 水中撮影を本気でやる。レンズを足す前提 … Osmo Action 5 Pro。2社のどちらの道も残る唯一の機種。
  • すでに GoPro を持っている … 買い替えなくてよい。AOI のマウントベースでレンズを足せる。
  • 全方位を撮りたい … 360度カメラは別の判断になる。360度カメラは水中で何mまで?を参照。

BLUE BREATH の発行人が個人的に使っているのは Osmo Action 4 で、上の「行ったときの、ひとこと」がその実感になる。上に置いている理由は、手数料の高さではなく、実際に使っているから。 楽天のアフィリエイトは商品カテゴリで料率が決まる仕組みで、どのメーカーを上に置いても当サイトに入る割合は変わらない。

買うなら、DJI 公式ストアの楽天市場店で Osmo Action 6 を見るOsmo Action 4 標準コンボが正規品にあたる。他社は楽天市場で GoPro HERO13 Black を探すInsta360 Ace Pro 2 を探すという形になる。店は1軒も選んでいない。

この記事で確認できなかったこと

  • DJI と GoPro に水中モードにあたる機能が無いのか、記載が見つからないだけなのか。
  • 各社が対応表に載せていない組み合わせが、物理的に付かないのか保証しないだけなのか。
  • 4機種を同じ日に同じ海へ持ち込んだ比較。実機で使っているのは Osmo Action 4 のみ。

次の一歩

  1. レンズを足すつもりがあるかどうかを、先に決めてください。 そこだけで候補が半分になります。防水の数字を見比べる時間は要りません。
  2. 手元にカメラがあるなら、上の図で自分の機種を引いてください。 買い替えずに足せる場合があります。
  3. 本体を注文するときに、microSDカードと浮くグリップも一緒に入れてください。 どちらも初日に無いと困るものです。

海で守ることは安全の約束(3つ)だけです。撮影に気を取られて水面から目を離さないでください。

本記事は DJI・GoPro・Insta360・INON・AOI の公開情報に基づく情報提供です。対応機種と仕様は各社の判断で更新されるため、購入前に最新の情報を確認してください。潜水中の撮影は安全確保を自分ひとりで兼ねられなくなる行為なので、必ずバディ(一緒に潜り、互いを水面から見張り合う相手)と行ってください。