「東京から日帰りで、シュノーケリングができる海はありますか」

そう探すと、竹芝から船で1時間45分の伊豆大島が出てきます。火山の島、黒い岩、透明度の高い海。そこまではどの旅行サイトにも書いてあります。

この記事は、ツアーではなく自分でマスクとフィンを持って島に渡ろうと考えている方に向けて書きました。答えから言います。この島で「突く」ことの答えは、東京都の規則と島のルールで逆です。 都の規則は遊漁者に「やす」を認めていて、水中眼鏡の除外もありません。ところが島の全ダイビングサービスが作ったルールは「素潜りであったとしても」突くことを禁じています。

持ち帰りは3つです。

  • 水温が20℃を超えるのは5月から12月の8か月。対岸の伊豆半島より2か月長い
  • 島の6つのビーチポイントでは、素潜りでも突かない。都の規則で使える道具でも、現地ルールが先に立つ
  • 夏の王の浜は10時から15時まで潜水禁止。遊泳禁止が出た日はスノーケリングも中止

水温は伊豆半島より2か月長いです

気象庁の日別海面水温を2016年から2025年まで平均すると、伊豆諸島北部沿岸(大島を含む海域)の月平均が20℃以上になるのは5月(20.4℃)から12月(20.0℃)までの8か月です。最も高いのは8月の27.8℃です。

20℃以上になる月の数を海域別に並べた図。伊豆諸島北部・大島は8か月で、駿河湾・伊豆西と相模湾・伊豆東の6か月より2か月長く、熊野灘・串本と同じ。三宅島9か月、八丈島10か月、沖縄と先島は12か月。
図: 気象庁の日別海面水温(2016〜2025年)から BLUE BREATH が月平均を算出し、20℃以上の月を数えたもの。

対岸の駿河湾・伊豆西と相模湾・伊豆東は、どちらも6か月です。船で1時間45分渡ると、2か月延びます。 さらに南の三宅島(9か月)・八丈島(10か月)へ続く階段の一段目です。なお、この海域は伊豆諸島の北部をまとめた格子の平均なので、浜ごとの水温ではありません。

「突く」の答えが、規則とルールで逆になります

東京都の規則は、やすを認めています

東京都漁業調整規則の第40条は、遊漁者が使える漁具に「やす及びは具」(貝まきを除く)を挙げています。静岡県の「水中眼鏡を利用する場合を除く」や神奈川県の「水中眼鏡を併用する場合を除く」にあたる括弧が、東京都にはありません。規則の中に「水中眼鏡」という語そのものが出てきません。首都圏で、マスクを着けた素潜りのやすが規則の上で除外されていない海は、東京都の海です。 ただし第36条は水中銃を禁じ、第41条はあおうみがめの採捕を禁じています。

島のルールは、素潜りでも突きません

ところが島に渡ると、別の文書があります。伊豆大島の全ダイビングサービスが所属する大島ダイビング連絡協議会の「ローカルルールとマナー」、その一般ルールの8番目です。

素潜りであったとしても生物を銛で突くという行為をしてはいけない。漁業権を持っている者は例外とする。 — 大島ダイビング連絡協議会 ローカルルールとマナー(2022年2月23日更新)

13番目はさらに広く、貝・イセエビ・海藻を含むすべての生物の捕獲を禁じています。協議会が管理しているのは、秋の浜・野田浜・ケイカイ・王の浜・トウシキ・筆島(カキハラ)の6つのビーチポイントです。都の規則で使える道具でも、この6か所では現地ルールが先に立ちます。 真栄田岬(沖縄県はOK・現地は禁止)と同じ二層構造です。県ごとの違いは魚突きの道具にあります。

夏の王の浜は、日中が潜水禁止です

同じローカルルールに、7〜9月だけの決まりがあります。

夏の海浜パトロール期間中は、10:00〜15:00 まで潜水禁止とする。スノーケリングなど水面で活動する場合は、遊泳エリアのブイの範囲内で行う。 — 大島ダイビング連絡協議会 ローカルルールとマナー(王の浜・7〜9月限定)

夏の王の浜では、潜る人は朝と夕方に寄せられ、日中は水面の活動だけをブイの内側でやることになります。野田浜には「海水浴・スノーケリングのお客様も来られるので、互いに譲り合う」とあります。もう1行、全員に関わるものがあります。一般ルールの19番目、「遊泳禁止が発令された場合、海面を利用するスノーケリング・講習などを中止する」です。

町が開いている浜と、協議会が開いているポイント

大島町は、弘法浜・日の出浜・トウシキの3か所を夏の遊泳場として開いています。町の告知で確認できたのは、弘法浜に隣接するサンセットプールが2026年7月18日から8月31日まで開くことまでです。遊泳場そのものの期間を書いた町のページは、検索結果に出るのに開けませんでした。大島町には「海水浴場条例」にあたるものが見つからず、あるのはプール条例だけです。

内容
町の遊泳場 弘法浜・日の出浜・トウシキの3か所(期間は町の産業課へ確認)
協議会のポイント 秋の浜・野田浜・ケイカイ・王の浜・トウシキ・筆島。全ポイント車で10分以内
秋の浜の設備 温水シャワー100円・トイレ・駐車場約15台・純酸素は男性側トイレのボックス
服装 「水着やウェットスーツで公共施設や商店などに入ってはいけない」

協議会は2025年4月から、ガイドなしで潜る「セルフダイビング」の受け入れ要件も定めています。その最後の1行は「伊豆大島は外洋のビーチポイントであるため、非常に強い流れが生じやすい」です。スクーバを想定した文書ですが、この前提はタンクの有無に関係ありません。

どちらの港に着くかは、当日決まります

東海汽船の高速ジェット船で竹芝から最短1時間45分です。大島には港が2つあり、元町港か岡田港かは当日決まります。弘法浜は元町港から徒歩3分ですが、岡田港に着けば話が変わります。日帰りなら、着く港が決まってから浜を決めることになります。

この記事で確認できなかったこと

  • 遊泳場(弘法浜・日の出浜・トウシキ)の2026年の開設期間と監視体制(町のページが404)
  • 協議会の6ポイントで、マスクとフィンだけのスキンダイバーの受付の要否
  • 大島町単位の事故の件数

次の一歩

伊豆大島に行くつもりなら、順番はこうなります。

  1. 着く港が決まってから、浜を決めてください。 運航状況のページを朝に見て、そこから近い浜へ
  2. やすは持って行かないでください。 都の規則では使える道具ですが、島の6つのポイントでは現地ルールで禁じられています
  3. 夏の日中に潜るなら、王の浜を外してください。 10時から15時は潜水禁止です。遊泳禁止の旗が出た日は、海面にも出ないでください

見ていてくれる人を水面に置く、痛んだらやめる、潜る前に息を荒くしない。海で守るのはこの3つだけです。練習する場所は、下の「近くの練習会を探す」から都道府県で引けます。

本記事は東京都・大島町・大島ダイビング連絡協議会・東海汽船の2026年8月22日時点の記述と、気象庁のデータに基づく情報提供です。開設期間・現地のルールは年によって変わります。行く前に必ず町か現地へ直接ご確認ください。